野菜では日本でもネギ、にんにく、いも、生姜、小麦粉、ビワなどを使った自然療法が昔から民間伝承として存在する。(『家庭で出来る自然療法』著者・東城百合子)
これらの療法は医薬品より早く効果がでる場合が多い。ポイントは1週間、1ケ月と集中的にやる事。
薬や健康食品と同じで、あまり何か月も何年も続けると身体の恒常化反応で効きめがなくなってきます。1ケ月続けて、10〜2週間日休む、また、別な療法へ移る、また元の療法へ戻る、というのが継続のポイントです。
医薬品、漢方薬、健康食品、機能水も同じで、どんな効果のあるものも何か月、何年も同じ物をのんでいると効きめが減退したり、逆に副作用的症状が表出する。3〜6ケ月継続し、効果が出たらその後は1ケ月の内10日は空ける必要がある。
元々、医薬品(ギリシャ医学)の始まりは漢方薬と同じで植物(一部鉱物)だった。ギリシャ医学の祖といわれるヒポクラテスは、「薬を使う時は、自然治癒能が不可能な状態になった時でそれ以外は、本人の体質を考えてどういう風に自然治癒能(生命力)を引き出すかでそれを出来る人が上医、むやみに薬を与える人は下医である」と伝えられている。
今の薬理学はそれなりの効果を上げている。しかし、化学物質主体の為「副作用」を克服出来ない側面がある。
漢方薬も次第に天然の物ではなく、人工的栽培になってきて薬効が少なくなってきていると聞く。植物の薬効は、含まれる成分分析で決まるが、現代機器で検出出来ない成分の方が多いのではないかと私は思う。
ガン療法の一つに生野菜や果物をジュ−スにして飲むだけで、末期ガンから生還する人もいる。単なるビタミンやミネラル、酵素といった微量栄養素の含有量は勿論、別な自然治癒能を高める物質を植物が生産していると感じる。
昔の人や、世界の先住民族はそれらを知っていて、飲んだり、食べたり、手当てに使っていると思う。文明的機器に囲まれ、身体に悪い嗜好品ばかり食べ、すべて人工的な生活をしている現代人には植物の声が聞こえなくなっている。
植物の気エネルギ−は意志と感情を度外視しては考えられないもので、昔から「ご神木」や邪気を払う「サカキ」釈迦の「菩提樹」、抗菌力のある「ヒバ」や「ヒノキ」は有名です。植物には人を癒し、自然を修復するエッセンスが充満しているのだ。
しかし、化学肥料や農薬で染められた植物には癒し効果はなく、苦しくて出す毒素が逆に生体にダメ−ジを与えている。人工的な植林によって、花粉症が増大したのは他の植物との共生を無視した人間のご都合でしかなく、どの生物も単一では棲息生存出来ない自然界の掟がある。
「有機栽培」も究極的には人工栽培である。農薬は使わないが、甘みや大きさを出す為、有機肥料や酵素を使って栽培する。天然のものとは薬効が違う。
私としては、優しい声をかけてあげるのが一番の肥料と考えている。少しでも野菜さんの気持ちを理解し、彼らの意志や感情に共鳴するには真摯な気持ちで接するしかない。少しでも邪気を出さない為に畑に着くと深呼吸をし、大きな声で「野菜さん達、おはようございます」「今日も一日頑張って下さい」と声をかけて歩く。
伊藤君も20年の有機栽培を止めて迄、自然農法を初めたのは野菜を単なる「生産物」「生活の糧」ではなく、『人間と同じ一つの生命体』という結論に達したからだと云う。
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