「低農薬」は「無農薬」より低レベル、と思う方も多いが方法論で判断する風潮には問題がある。
実は無農薬でも残留農薬が出たり、栄養が少なかったり低農薬より品質も味も落ちるものも多い。
弦間さんは言う。
「ジャガイモの強敵は疫病なんです。それで殺菌剤を3度ほど使いますが、昔からの弱い薬で、殺虫剤やまして除草剤は一切使いません。自分たち家族が安心して食べれる野菜、栄養になる野菜、旨い野菜、そして一番大切なことは畑に負担をかける薬剤は一切使わないのです!」
「畑(土壌)も人間と同じで年を取って行きます。幼年、少年、青年・・・、という様に。ですから年齢、作物(輪作・転作)によって畑に入れる養分も気を使っています」
「蕎麦は一応”有機肥料”としていますが、昨年畑に落ちた葉や茎などの植物残渣をすき込んでいるだけで何もしていません。○○農法・○○栽培などの表面的な安全性を強調する言い方には疑問を感じるんです。美味しくて、安全で、自分が食べれる野菜なら理屈はいりません」
もっともだと思う。
私も”無肥料栽培”と謳っているが、小売業とインターネット販売という関係上少しでも理解してもらいたいために使っているだけで、店舗での野菜や果物の多くは低農薬で、筋力テストで(私が教えてもらった方で、信頼のおける人です)4人でチェックし週に3回札幌から送ってもらっているが、その人は「無農薬も多くなっているが、いいものは余りないです。無理して無農薬で栽培しても品質や味は良くないのです」という。
産直で何度か取り寄せたが、今までいいものに当たった事が無かった。筋力テストはその意味でやる人がやれば、まず間違いがないのは驚異的なんです。
弦間さんは農業短大を卒業して、2年ほどアメリカ3州を大規模畑作研究の為、実地研修をしてきた方だ。「良い面、悪い面、いろいろ参考になりました。それが私流の今のやり方にたどり着いたのです」と語る。
大麦、蕎麦、ジャガイモ(8種類)の3種類を作って、「いかに土地を老化させない様にするか」が安全で美味しい野菜を作る秘訣のようだ。その為には植物生理をよく観察して、葉や茎、根はどんな働きがあって、作物に栄養が最高に達する熟期(適期)を見て収穫する、という姿は学者然としている。
網走管内にこんな素晴らしい人がいる事は、農業に明るい希望を感じる。

優しいまなざしの弦間さん。科学者のように土や作物の勉強をしている

斜里町の畑、実に広大だ!
(カテゴリ : 食の安全)
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コメント
佐々木夏実さんのコメント :
まったく同感です。「○○農法」といってもいろいろなものがありますし、それよりも大事なのは、生産される方がどういう思いをもって、具体的にどんな栽培をされているかということにつきると思います。農薬を使わなければよしと考えるのはひとつの考え方でsが、もう一方で農薬を使わないことのリスクや仕事の内容について関心を持つことが大事だと思っています。
一方農薬を使っている方の中にも、できる限り使わない方向でいるが、どうしても使わざるを得ない場面があって、どういう理由で、何を使用したのか、残留農薬はどうなのかなどきちんとデータを示している生産者もいらっしゃいます。
こうした生産現場の情報を土台に、いろいろな交流が展開し、実際に生産の現場に足を運ぶ方が増えればよいと思っています。まぁその延長線上に「縁農」ということもあるかと思います。僕はあえて「援農」ではなくて、「縁農」という表現を使っています。「縁」があって、「農」をいっしょに体験できる「場」というイメージです。素人が「援助する」など恥ずかしくて(^^;というのが主旨です。
来年はぜひ「縁農」させてください(^^)
2005-12-14 16:06:06
佐藤健一さんのコメント :
夏実さんへ
コメントありがとうございます。
年末の準備の為、遅くなってすみません。
素晴らしいご意見ですね。
そうなんですよね。生産者に会うと、大まかな畑の状態が理解できます。
どんない上手な言い方をしても、だめな作物は持ったり、見たり、かじったりするだけでほとんど葉わかってしまいます。
方法論も大事ですが、土壌と作物をどう考えているかですよね。
有機栽培も肥料の(堆肥)の量や質が問題になってくると思います。多くは「過食」状態ですから土壌の方が疲れている感じがします。
その面「無肥料」が広がればすべてが無駄なく、素人でもチャレンジできますからね。
2005-12-17 02:54:05
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