玉ねぎの収穫最終日、ある程度ミニコンに溜まった小玉のものを大コン(1,5トン入る)に移して行く。昼休みに伊藤君が「昨年の倍の面積で大きいのは同じ量ださ」と笑った。
「ホントか!参ったなそれは」と私がいう。仕方ない、これも自然界の流れの一部だ。最後に機械から落ちた大き目の玉ねぎを拾い集めた。
列の長さは300mもある。
歩きながら少量しかないが、5人で全面積3時間はかかった。
その後、小玉が広がっている畑を歩きながら心の中で
「残念だな、どの程度お客様に分けて上げられるだろうか?」
「小さいのは嫌われるだろうな?」
「湿度が高くなっている昨今では、病気の予防は無理なんだろうか?」
「この小玉も拾わなくてはならないなー、どうして大きくなれなかったんだろうな?遺伝子の記憶間違いか?」
などと考えながら歩いていた。
すると突然、私の頭の中に瞬間的に響いてきた。
「人間は私達を大きさで見るんだね、でも違うんだ!私達がこの畑で生まれてきた事で喜んでいるんだよ、大きな玉ねぎと同じさ!」
驚いて立ち止まって小玉の玉ねぎをジッと見つめた。
しかし、何の声も聞こえて来ない。
しかし、確かに頭にそういう言葉が入ってきた。
帰りの車の中で人間社会と比較して考えてみた。
例えば、人間社会でも勉強が出来ない、足が短い、色が黒い、身体、精神的障害を持っている、など日本人だけでもいろんな不都合と社会的に感じられている人も多い。
しかし、同じ人間、同じ感情、同じ希望を持っている筈だ。
それを競争原理の中で比較し、差別し、意識している。
「なるほど、物資は波動から生まれてきたし、植物も動物と同じで生きている訳だから原初的な意識や波動を放っていて何の不思議もないな〜」と思いながら昔、テレビで見た、サボテンの実験を見て人間以上に予知能力を持っているのを思い出した。
何か小売業をしていて、「いいものを、いい形で、満足して頂く」という考え方をしていたが、もっと畑の中から考えなくてはいけない、と反省させられた。
「玉ねぎさん、ありがとう!肝に命じるよ!」

この機械で押し上げてきた玉ねぎを手で選別し分ける

私に語りかけてきた小粒の玉ねぎさん達

大コンに入って玉ねぎをならす伊藤君
(カテゴリ : 無肥料栽培(2006))
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コメント
耕作人さんのコメント :
こちらでは玉ねぎの種蒔きがボチボチ始まりだしています。
去年は「もみじ」など一般的な品種を作って(出来上がりはSSサイズ...)いたのですが、今年は愛知県の伝統野菜に指定されている玉ねぎを作ります。
佐藤さんの感じた感覚はすごい物なんでしょうね。
作物と話が出来る(?)ようになるまでは、まだまだ時間がかかりそうです。
でもやっぱりお客さんとしては「いいものを、いい形で、満足して使いたい」です。
僕も自分で料理するときは、やはり大きい方が使いやすいですから。
このギャップが難しいところです。
2006-09-15 23:27:34
masaさんのコメント :
素敵な声が聞こえてきましたね。その思いをしっかりと受け止められた佐藤さんもまた素晴らしい!! 私の家の家庭菜園で取れる玉ねぎは、小さな方が美味しいですよ。
2006-09-16 14:27:14
佐藤健一さんのコメント :
☆耕作人さん
こんばんは。
やはり、実用的なのは大きいものですね。
私もそう思います。
しかし、この経験から何か自分の中で動き出しています。客観的な価値観は耕作人さんと同じですが
仕事を抜きに「生命観」が変わって野草などにも
親近感が出てきました。
別な見方が出て来たことは新たな発見に繋がっていく気がしています。
☆masaさん
始めまして。コメントありがとうございます!(^^)!
いい年してなかなか生物の生命観を理解していなかったので「気付け!」と訓えてくれたようです。
ホント、一瞬周りを見渡し、玉ねぎをジッと見つめました。
感性とか直観力などと言葉だけでしたから
「イノチの大切さ」を教えてくれた気がしました。
いろんな角度からイノチを見つめないとダメですね。商売以外の広い心で、これから作物さんとも接して行こうと思います。
2006-09-16 21:21:36
野武士さんのコメント :
またしても今頃失礼します。私の玉葱も小さいです。幾つか原因は自覚ありますが、ペコロス用にと蜜植したものと普通に植えたものが同じ大きさ・・しかし、その一枚一枚の水分の多さ切り口の美くしさは買ったものにはないものでした。半年後も切り口から液が盛り上がってきます。農家から頂いたものからはあまり出てきませんでした。私は調理関係の仕事ですが、仕事では芯をとるのはあたりまえですが自分の玉葱はとりません。芯とは言えない程透明感があります。小さいものは丸ごと炊けます。難点はエネルギーを貯めて次世代に繋ぐためぴっちり張り付いた皮です。剥き難い・・。でも玉葱はそれがあたりまえ、有難く剥かさせて頂いています。
2006-11-21 14:48:01
佐藤健一さんのコメント :
◎野武士さん
どうもありがとうございます。
調理の仕事をしながら無農薬栽培もしているのですね。私も午前中は畑、午後から店舗との二股ですが
気晴らし解消で、朝の畑はすごく気持ちがいいです。
野武士さんの仰る通り、無農薬の野菜は密度が違いますね。ですから同じ重さでも重く感じます。
甘さ、香り、日持ち、すべて違いますね。
一般の慣行栽培の野菜やくだものを食べていれば
病気になるのは当たり前、と伊藤君も云っていますが形や色で選ぶ今の価値観に大きな疑問があります。
2006-11-27 22:36:25
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