20分ほど車を走らせて取ってきたのは簡易式の「熊の手」だ。試しに使ってみたら、雪や土が抜けて大豆だけを集められる。
溝に落ちた凍った大豆も引っかいて、すぐ取れるから手足にも負担がかからない。
しかも軽くて腕も疲れず、何といっても足や腰が痛くならない。
農業用の本格的な鉄で出来いる熊の手は重くて、土も集められてしまう。
後で大豆が泥の状態になってしまう怖れがある。
そうなると商品にはならなくなる。
伊藤君「エッ!これはべんりだねなーどこにあった?」
私「今年は豆集めが一人だったから、試しに買ったら便利だったんだ」
翌日、もう一つ早朝に伊藤君が買ってきてパートの女性と私が列ごとに一定の大きさにかき集め、それを伊藤君が大コンに入れて運ぶ、という作業に入った。
今まで手で拾って集めるよりは倍以上のスピードで作業は進んだ。
とにかくこれ以上の雪が降ると2haの大豆がすべてダメになってしまう。
夕方4時には暗くなってきて、4:30にはもう真っ暗になる。
昼もおにぎりと漬物を10分程で食べて休まずに朝8時から4日かかってすべて無事終った〜〜〜〜〜。
最後に伊藤君が「来年の分を少し取って、全部潰そうと思ってたんだ、ケンのお陰ですべて収獲できて助かったよ!」ホッとした顔で笑った。
「同級生で畑の師匠」に初めて褒められたようだ!
多分、2トンほどにはなるだろう。
今年は大根と大豆の収穫で彼の役に立つ事が出来た様だ。
悪天候の連続で、すべての作物が昨年より減収の中、機械代や修理代またいろんな経費がかかる。彼の経費の為にも少しは役に立って私もすべての収獲が終った安心と、怪我も無く無事終えた事で万感の思いだった。
土や太陽や作物さん、ありがとう。
そしてすべてにありがとう。

簡易式の熊の手、土や雪を入れずに豆だけをかき集められる

かき集めた大豆を入れる大コン。80Kgほどにはなるはずだ

一列の長さが450mもあり、これが50列もある。気の遠くなる作業だ
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まだ収獲できずに畑に残っているのは伊藤君の大豆だけ。
「明日こそ!」と思ったら多量の雨が降り、ぬかるんで数日畑に入れない、という状態が続いている。
第4農場は東京ドーム広さ、大豆は2ha(6,000坪)という大規模なもの。
24日に野菜を取りに行ったが伊藤君は居ず、奥さんが「畑に行ったんだよ」と、夜に電話すると「ケンに悪いからパートの人と大豆刈りに行ったんだ」との事。
「機械だから2人で充分だろうな?」と思って朝、行ってみると機械で刈った後で2人で必死に手で集めているではないか!
私「機械じゃないの、どうした!」
伊藤君「大豆が濡れていて、機械じゃ脱穀できないから手で集めている」
これは大変、という事で3人でテントを引っ張りながら腰を落として大豆を拾って歩くが始まってすぐに小雪が降ってきた。
「参ったな!こんな雪の中で豆拾いなんて、35年ぶりだ」と伊藤君が苦笑した。
「まあーこれも思い出になるべ」私。
やっていて「いい方法があるぞ!」と私は借りている農場に車を走らせた。

朝早くから雪が降ってきた。5分も休めば手足が極寒地獄の様に冷たい。

2m程のシートに集めて大コンに入れる、パートの女性も腰が痛くなる

大コンに積み込む伊藤君
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北見市郊外の山奥にある伊藤君の第4農場はニンジン、大豆、小麦、北あかりの4種類を今年は作付けした。
小麦とジャガイモはとっくに収獲が終っているが、ニンジンが1/3残っているのを4日かけて3人で抜き終わった。
急に寒くなってきて、早朝にはご覧の通り霜が降りて畑一面真っ白になる。
しかし、妙に気分が落ち着く。
この後、辛い時間が訪れるがしばしの心の休養だ。
表面凍っているダイズも「早く収獲してよ」といっているが断続的に雨が降るため機械が入れない。
いつか、いつか、と思いながら1ヶ月ちかくたってしまった。

早朝、凍った大豆。早く収獲したいが天候が思うように晴れてくれない

収獲していない伊藤君の大豆畑。この横にニンジン畑がある

これから抜くニンジン畑。例年より葉の数が少なく、機械で抜き取れない
(カテゴリー : 無肥料栽培(2006))
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金曜日の夜、車のラジがに「明日の夜から大荒れで、平野部でも雪の予想」とのこと。
すぐ伊藤君に電話して
「大根どうなっている?」
「いや、まだ収穫してないんだ」とのこと「じゃー、オレが朝から抜いて、葉を切ってミニコンに入れておくから、夕
方でも4トン車で運ぶ形でやるか?」
「ウン、じゃ悪いけど頼むわ」
翌日、7時から大根を抜き始めるが、連日雨だったので思ったより手が冷たく感覚がなくなって来る。
軍手とビニル手袋で、土がぬれて膝が冷たいのでパット2枚を当てて3列ある大根を抜いて行く。
しかし、思ったより先は長い。
午前中で終らせて、店に戻らなければならない。
そこへ伊藤君が朝の仕事を中断して、トラクターでやってきた。
2人でやると早いものだ。まして彼は仕事を知っている。
私とはレベルが違う。
アウンの呼吸で、6,000本の大根を処理したのはお昼の0:30だった。
私一人だったら暗くなる4:30までにできたか?だ!
「今年はも大根はあきらめていたんだ、なかなか時間がなくて、まして雨の連続で雪の下になって終わりだと思っていた、助かったよ」
伊藤君がにっこり笑った。
彼が笑うと目がなくなる。
その笑顔が同級生として、ホッとする。
間に合ってよかった(^_^)/
甘くて、やさしい味で実に美味しい。

奥まで300mある大根畑、大きく深呼吸をして気合を入れる

手で抜き取った大根たち

大コンに入れて運ぶ、重労働だ

抜き取ってこれから葉を包丁で切って行く。これも時間がかかる
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今年は冬が早くきそうな感じで、早朝は寒い日が続く。
畑は霜で白くなっているが30分も経てば汗が少しずつ出てくる、小豆の刈り取りは大変だった。
手で刈り取った後、かき集めて少しずつ山を作って、フォークで山積みに仁王を作って行く。
今年は集中的な雨が多かったので、株間の間の土が何度か流され、深い所では30センチも掘られて流されてしまった。
こんなことは今までになかったことだ。
その溝に一部機械で刈り取った小豆や大豆が落ちて、一苦労だ。
集めて仁王にするだけでも一人では丸一日かかってしまう。
これも終れば楽しい思い出の一部になって記憶されて行く。

霜で白くなった畑

かき集めた小豆

数度のスコールや大雨で土が流され溝がいくつもできた
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